2009年9月22日火曜日

余命 谷村志穂

泣いた。
映画はみていない。

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悔しい、と滴は思う。
彼にも瞬太にも、
本当はもっと強い自分をみて欲しかった。
こんな風に、病に打ちのめされた姿ではなく、
妻として、母として、そして医師として溌剌と生きる
姿を見て欲しかった。

良介や瞬太に大切にされるばかりではなく、
頼られる存在でありたかった。
だが、労ってくれる二人の気持ちを考えると、
感情を露にすることはできなかった。
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この気持ち、よくわかる。

風邪をひいて、
まあ、たぶん一週間くらいでよくなることが
わかっているときには、
もっとやさしくして!
病人なんだから!
なんて、思ったりもする。

でも、もっとタイムスパンが長いとき、
たとえば、
いつ完治するのか見込みがわからなかったり、
入院したり、すると、
やさしくされても、さびしくて、もどかしくて、
どうしようもなくなったり、する。

人の好意をうけるばかりでなく、
誰かに何かを与えることができる存在でありたい、
すごいね、といわれたい。
一人の大人として自立していたい。

闘病中の人が、そのときにできることで、
打ち込めるものを見つけられれば、
確実にハッピー度は上がると思う。

すごい人は、そこで、
最後のレクチャをしたり、
マラソンをしたり、する。

わたしだったら、何をするかな?

今、わたしは元気で、
しごともできている。
しあわせなのだ、と思う。

一日一日を、
愛しみつつ、生きていきたい。

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